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湯船に入らない日の、区切りのつけ方

シャワーだけの日は、夜がなんとなく長引きます。 これは気持ちの問題というより、区切りの合図が1つ消えているだけのことです。 湯船が担っていた役割を分けて考えると、代わりになるものが見えてきます。

この記事について

何を書いた記事か
夜ノートが提案する段取りです。効果を測定したものではありません。 合う人と合わない人がいます。
扱わないこと
入浴と眠りの関係、体温や疲労回復といった話は書きません。 医学の領域で、夜ノートが確かめられる範囲を超えています。 書いているのは行動の順番の話だけです。
出典
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湯船は、洗う場所であると同時に区切りだった

疲れている日、帰りが遅い日、気温が高い日。シャワーだけで済ませる夜はよくあります。 そしてそういう夜にかぎって、寝るのが遅くなります。

原因を「自分がだらしないから」に置くと、対策が根性論になって続きません。 もう少し分解してみます。湯船に入る日、そこで起きていたことは3つあります。

  • まとまった時間が強制的に過ぎる — 入っている間、他のことができません
  • 服が変わる — 出てきたときには、外の服ではなくなっています
  • 体感がはっきり変わる — 前と後で、自分の状態が違うと分かります

シャワーだけの日は、このうち1つ目がほぼ消え、3つ目が弱くなります。 残るのは2つ目だけです。しかも急いでいる日は、その2つ目も 「とりあえずTシャツ」で済ませてしまいがちです。

つまり、なくなっているのは入浴そのものではなく、区切りの合図です。 だとすれば、合図を別のもので立て直せばいい、という話になります。

区切りになる行動の3つの条件

何でも区切りになるわけではありません。 既存の記事で「時刻ではなく行動に紐づける」と書きましたが (あかりを2段階落とすだけの夜支度)、 紐づける相手の行動にも向き不向きがあります。

区切りとして働きやすいのは、次の3つを満たす行動です。

  1. 戻すのが面倒である — 一度やったら、元の状態に戻すのに手間がかかること。 ここがいちばん効きます
  2. ある程度の時間がかかる — 数秒で終わることは、区切りとして記憶に残りません
  3. やったかどうかが自分で分かる — 曖昧だと、やったつもりで通り過ぎます

このうち1つ目が決定的です。 いつでも元に戻せることは、区切りになりません。戻せるなら、まだ続きがあるからです。

代わりの候補を「戻れなさ」で比べる

シャワーだけの日に、区切りの代わりになりそうな行動を並べてみます。 3つの条件でどう違うかを見ると、選ぶべきものがはっきりします。

区切りの候補と、その向き不向き(夜ノートによる整理)
候補 戻すのが面倒か かかる時間 やったと分かるか
部屋着に着替える 面倒(もう一度着替え直すことはまずない) 1〜2分 分かる
歯を磨く やや面倒(食べ直すと磨き直しになる) 2〜3分 分かる
洗い物を終わらせる 面倒(また出せば元に戻るが、片付いた状態は残る) 5〜15分 分かる
あかりを落とす 面倒ではない(スイッチひとつで戻せる) 数秒 分かる
飲みものを用意する 面倒ではない 2〜3分 やや曖昧
スマートフォンを置く 面倒ではない(すぐ手に取れる) 数秒 曖昧

時間の目安は一般的な感覚で書いたもので、計測した値ではありません。

並べると分かりやすいと思います。 いちばん条件を満たすのは「着替える」です。 戻すのが面倒で、時間がかかり、やったかどうかがはっきりしています。

しかも着替えは、湯船が担っていた3つの役割のうち「服が変わる」をそのまま引き継いでいます。 消えた合図を、残っていた合図で補う形です。

逆に「あかりを落とす」「スマートフォンを置く」は、 単独では区切りになりません。スイッチひとつで戻せるからです。 ただし着替えとセットにすると効きます。これは後で書きます。

着替えを区切りにすると、選ぶ服の条件が変わる

着替えを区切りにすると決めた瞬間、部屋着に求めるものが変わります。 「楽な服」ではなく「毎晩かならず着替えたくなる服」が要る、ということです。

この差は、買うときに見る項目に出ます。

いちばん多い失敗は、着替えが面倒な服を選んでしまうことです。 区切りの装置として使うつもりなら、着心地より先に「億劫でないか」を見てください。 楽なのにだらしなく見えない条件は だらしなく見えない部屋着の条件に整理しています。

あかりを一緒に動かすと、区切りが強くなる

さきほどの表で「あかりを落とす」は単独では弱い、と書きました。 戻すのが簡単だからです。ところが着替えとセットにすると話が変わります。

順番を決めてしまいます。

  1. シャワーから出る
  2. 着替える
  3. そのまま、天井の照明を消して手元のあかりだけにする

2と3を続けてやると、3が2にぶら下がります。 着替えという「戻せない行動」に、あかりという「戻せる行動」を紐づけるわけです。 時刻で決めるより続きます。

このとき、天井の照明を消したあとに何も残らないと、結局また点けることになります。 手元のあかりが先に用意されていることが条件です。 落とし方そのものは あかりを2段階落とすだけの夜支度に、 手元のあかりの選び方は 寝る前の部屋に合う間接照明の選び方にまとめています。

続かないときの原因

数日でやめてしまうときは、だいたい次のどれかです。

  • 着替えが面倒な服だった — 区切りの装置が重いと、区切り自体を飛ばします。 前開きかどうか、髪が濡れていても着られるかを見直します
  • 部屋着が1着しかない — 洗濯中の日に区切りが消えます。 毎晩使うなら、最低2着は回すことになります
  • 着替えたあとに座る場所が決まっていない — 区切ったのに行き先がないと、元の場所に戻ります
  • あかりを落とす順番が逆 — 先に暗くすると、着替えが面倒になります。着替えが先です
  • 時刻で決めようとした — 「23時になったら」は、帰りが遅い日に崩れます。 紐づける相手は行動のほうです

全部そろえる必要はありません。 シャワーだけの日に「出たらすぐ着替える」を1つ決めるところからで十分です。

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